土地利用
1)区域区分
区域区分(都市計画法 第7条)
区域区分制度は、道路・公園・下水道などの基盤整備についての公共投資を効率的に行いつつ、良質な市街地の形成を図る目的で、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分するものです。なお、三大都市圏や政令指定都市では区分することとされ、それ以外では都道府県が区分するかしないかを選択することとしています。
2)市街化区域
市街化区域(都市計画法 第7条2項)
すでに市街地を形成している区域で、おおむね10年以内に、優先的かつ計画的に市街化を図るべき地域です。
その区分および各区域の整備開発または保全の方針を都市計画に定めます。基本的に、市街化区域には用途地域を定めます。
3)市街化調整区域
市街化調整区域(都市計画法 第7条3項)
市街化を抑制すべき地域です。
その区分および各区域の整備開発または保全の方針を都市計画に定めます。基本的に、市街化調整区域には用途地域は定めないものとされています。
4)用途地域
用途地域(都市計画法 第8条1号)
用途地域とは、計画的な街づくりをするために用途を制限した地域のことです。
現在、13種類の用途地域に分けられていますが、その種類によって、建てられる建物の大きさや種類などが制限されています。
また、13種類の用途地域の中で、住宅に関するものは8種類になります(残りは商業・工業系です)
分類 | 用途地域名 | 都市計画法の趣旨 |
---|---|---|
住居系 | 第一種低層住居専用地域 | 低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域 |
第二種低層住居専用地域 | 主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域 | |
第一種中高層住居専用地域 | 中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域 | |
第二種中高層住居専用地域 | 主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域 | |
第一種住居地域 | 住居の環境を保護するための地域 | |
第二種住居地域 | 主として住居の環境を保護するための地域 | |
準住居地域 | 道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するための地域 | |
田園住居地域 | 農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域 | |
商業系 | 近隣商業地域 | 近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するための地域 |
商業地域 | 主として商業その他の業務の利便を増進するための地域 | |
工業系 | 準工業地域 | 主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するための地域 |
工業地域 | 主として工業の利便を増進するための地域 | |
工業専用地域 | 工業の利便を増進するための地域 |
5)特定用途地区
特定用途制限地域(都市計画法 第9条15項)
用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区です。